ブロイラーと地鶏・銘柄鶏の違いについて
ブロイラーについて
お肉の中でも、安価で使い勝手が良く、高タンパクのイメージの鶏肉。 最近の唐揚げブームで、鶏の唐揚げを売っているお店をよく見かけます。
我が家でも、子供が小さい頃は、
週1や多い時には週2で鶏の唐揚げが食卓に登場していました。
そんなみんな大好き唐揚げですが、使用されている鶏肉は、ほとんどが「ブロイラー」です。
普段私たちが食べている鶏肉は「ブロイラー」が中心です。
なんとなく聞いた事がある「ブロイラー」ですが、
そもそも「ブロイラー」とは何でしょう?
詳しく調べてみました。
現在日本国内で流通している鶏肉は、「ブロイラー」「地鶏」「銘柄鶏」の
3種に大きく分けられています。
「ブロイラー」(broiler)は、品種名ではなく、食肉専用・大量飼育用の雑種鶏の総称の事
をいいます。
特徴をまとめてみました。
スーパーなどで「国産若どり」として販売されている鶏肉は
ブロイラーの事なんですね。
地鶏について
地鶏(じどり)とは?日本農林規格(にほんのうりんきかく)(JAS)により、
飼育方法が定められており、両親又は片親が在来種の国産鶏の総称の事です。
鶏本来の旨味とコク、適度な歯ごたえが特徴で高級食材として重宝されています。
(在来種とは、明治時代までに国内で成立し、又は、導入された品種の事で、
有名な「烏骨鶏」「コーチン」「尾長鶏」「比内鶏」など38種類ほどがいます)
地鶏の特徴をまとめてみました。
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銘柄鶏について
私がお肉屋さんで働くようになって、対面販売でしばらく研修をした後、
鶏肉の担当になりました。
対面販売用にお皿に鶏肉を並べて出したり、店頭販売用にパックに詰めて出しています。
ひよりさん
今日から鶏の担当をお願いします。
うちのお店は、鶏肉は錦爽鶏という鶏を主に販売しています。
はい、わかりました。
錦爽鶏?
初めて聞きました。
錦爽鶏は、愛知県の銘柄鶏で
第13回地鶏・銘柄鶏好感度コンテストで最優秀賞に輝いたおいしい鶏肉です。
第13回地鶏・銘柄鶏好感度コンテストとは、
2017年の4月12~14日に東京ビックサイトで開かれた「食肉産業展」で、
来場者が鶏肉を試食して採点する企画です
銘柄鶏(めいがらどり)とは、ブロイラーにハーブや特殊な餌を与えたり、
ブロイラーより2週間ほど長く飼育するなど
生産者が独自にブロイラーに工夫をして、食味良く育てた鶏の事で、
地鶏より価格が安く、
ブロイラーより価格は少し上がりますがおいしい鶏の事で、
全国に110種類ほどのブランドの銘柄鶏があります。
代表的な銘柄鶏に、南部どり(岩手県)、水郷赤鶏(千葉県)、
大山どり(鳥取県)、日向鶏(宮崎県)などがあります。
ブロイラーと同じ種類の「若どり系」と、赤鶏の両親を持つ「赤系」に分類されます。 赤系の銘柄鶏は、鶏全体の2%程の流通量なので、ほとんどが若どり系のブロイラーです。
うちのお店では、三河赤鶏という銘柄鶏も販売していますが、
量が少ないので、真空パックをして対面販売で出して下さい。
銘柄シールも忘れずにつけてくださいね。
はい、わかりました。
それにしても、三河赤鶏
少ないんですね~
三河赤鶏は、出荷日数も70日ほどかかり、生産量も少ないです。
価格も錦爽鶏より高いけど、絶妙な食感とコクがあって、肉も柔らかく、
和・洋・中どんな料理にも使える鶏肉で、三河赤鶏ファンでいつも買いに来られるお客様もいますよ。
地鶏には、JAS規格できちんとした定義がありますが、
鶏には、決まられた定義はありませんが、
一般社団法人日本食鳥協会が認定したもの、という規定があります。
錦爽鶏(きんそうどり)とは、主に愛知県で生産されている鶏肉で、
ホワイトコーニッシュ系の雄とハワイトロック系の雌の掛け合わせの鶏です。
美しく爽やかな鶏をイメージしてなづけらたそうで、
品質、おいしさ、安全性にこだわって飼育された鶏肉です。
熟練の職人による手ばらし、外はぎで処理されているので、
旨味成分を逃してしまうトリップも極力少なくなります。
名古屋コーチンを生産する会社がそのノウハウを注ぎ込んだ銘柄鶏で、
皮が薄く脂肪が少なめなのが特徴です。
旨味たっぷりで、しっとりジューシーな鶏肉でやわらかく、ほどよい歯ごたえがあります。
飼料に木酢液を入れることで、鶏肉特有のいやな臭いがなく、食べやすい鶏肉になっています。 和・洋・中華とどんな料理にもよく合う美味しい鶏肉です。
最近は、仕事終わりにお店で錦爽鶏、買って帰りますが
普通の国産若どりとは味や食感が違います。
少々価格は上がりますが、やっぱり錦爽鶏おいしいです!
他のスーパーに行っても、最近は、ここにはどんな銘柄鶏が置いてあるんだろうと気になってみてしまいます。
色々知識が増えると買い物するのも楽しくなりますね。
まとめ
- 日本に流通している鶏肉は、「ブロイラー」「地鶏」「銘柄鶏」の3種類
- ブロイラーは、短期間に出荷させた肉用の若鶏の事で「国産わかどり」と表示されている。
- ブロイラーは、流通量の9割を占めている。
- 地鶏には、定義がありそれを満たしたものだけが地鶏といえる。
- 地鶏の流通量は1パーセント程。
- 銘柄鶏は、ブロイラーに生産者が工夫をして食味を良くした鶏の事で「若どり系」と「赤系」に分類される
- 「錦爽鶏」は、愛知県の銘柄鶏で第13回地鶏・銘柄鶏好感度コンテストで最優秀賞に輝いた、品質、おいしさ、安全性にこだわって飼育された鶏肉。
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